[ゆっくり解説]4本糸ロックミシンのほどき方。構造とコツ。

道具とコツ
読者さん
読者さん

・・・・・(ロックミシンの縫い目解いたら糸くずヤバいんですが…..)

いけだゆみ
いけだゆみ

複雑に見えるロックミシンの縫い目も

構造をよーく観察すれば、簡単なほどき方が分かります。

一度ほどき方を覚えれば、するする〜とほどけるのが快感になりますよ。

4本糸のロックミシンの縫い目のほどき方をゆっくり丁寧に解説します。

布帛生地と異なり、Tシャツなどに使うニット生地は

材料として買おうとすると意外と種類が少なくて、しかも高い・・・

なので私はよく市販の大きなメンズのLLサイズのTシャツを購入してほどいて使っています。

中古でも意外と状態のいいものが多いんです( *´艸`)

ロックミシンの縫い目の綺麗なほどき方を覚えれば、ギリギリまで生地が使えますよ。

丈夫に縫い合わせられる主流の4本糸のロックミシンの他にも

3本糸のロックミシン、また古い服ではまれに2本糸のロックミシンもあります。

こちらも合わせて、ゆっくり丁寧に解説していきます。

いけだゆみ
いけだゆみ

家庭科レベルで簡単リメイク服では

おうちにある家庭用コンピューターミシン(手縫いのみのリメイクもあり)

・小学校の時に揃えた裁縫セット  でできる

本当に着られる”家庭科レベル”のリメイク服の作り方や洋服のお直し方法をご紹介しています。

必要最低限の裁縫セットとは>>>

この糸”だけ”を追ってください〜4本糸ロックミシンのほどき方〜

直線縫いだけを解けばするする取れる!縫い目を観察しよう

最近では市販のTシャツなど伸びる素材の縫製には

ほどんどの場合4本糸のロックミシンが使われています。

この4本糸のロックミシン、複雑そうに見えて実は簡単にほどくことができます。

ロックミシンの縫い目には表と裏があるのですが

4本糸の場合はこの2本の直線縫いが見える方が表です。

この2本の直線縫いの糸を抜き取る!

ただそれだけで4本糸のロックミシンの縫い目は簡単にほどけます。

3本糸ロックは表と裏を見分けられたらOK!

4本糸のロックミシンは3本糸+補強の1本なので

3本糸のロックミシンのほどき方も基本的には4本糸と同じです。

ただし、4本糸より表と裏の見極めが難しくなっています。

構造がわかれば4本でも簡単!〜ロックミシンのほどき方〜

うねうね糸は”被さっているだけ”なんです

先ほど「直線縫いを解くだけで、うねうねの糸は簡単に外れる」とお話ししました。

それはなぜか、ロックミシンの縫い目の構造を解説します。

4本糸のロックミシンの縫い目は4本の糸を使って作られていますが

その中で生地を貫通して表裏へ行き来しているのは、直線縫いの2本の糸だけなんです。

うねうねした糸は”ルーパー糸”と呼ばれます。

ルーパー糸は生地のふちにかぶさっているだけ、という構造をしているのです。

2本のルーパー糸は生地の縁の頂点で絡んでから、表裏それぞれに戻るような動きをしますが

その頂点で折り曲げて生地ふちにかぶせたような状態なのです。

その根本を直線縫いの糸(針糸と呼ばれます)で抑えるように縫われた構造になっています。

そのため、直線縫いの糸さえ抜いてしまえば

ウネウネした糸は何にも遮られることなく簡単に外すことができるんです。

4本糸ロックミシンと3本、2本との違い

読者さん
読者さん

ん?その構造だと糸は3本しか要らなくない?

いけだゆみ
いけだゆみ

そう、構造的には3本でできてしまうんです。

でももう1本糸があることで

ロックミシン”だけ”でTシャツなどを仕立てることができるので

市販のTシャツなど伸びる生地の洋服のほとんどが、4本糸のロックミシンを使っています。

より丈夫に、より細かな微調整で綺麗に仕上げることのできる

4本糸のロックミシンが市販のTシャツではよく使われていますが

伸びない布帛生地の端処理や

Tシャツの中でも一部のパーツでは3本糸のロックミシンが使われています。

4本糸の場合は上の直線縫いがはっきり見えるので分かりやすいですが

3本糸の場合はそれがないので分かりづらいです。

この表裏を見極めるには”U”と”V”を区別できるようになりましょう。

(その方が判断しやすければ4本も形で見て問題ありません)

写真のように

3本糸のロックミシンの表を見るとうねうね糸はアルファベットのUだけで構成されています。

ここで裏返して反対から見ると、裏の縫い目にはアルファベットのVに見える部分があります。

このVの根本の1目だけをすくってすぐ表に帰っているので

ロックミシン縫い目の中の直線縫いは表からしか見えないんですね。

この見た目で表裏を判断し、表から見てロックミシンの縫い目をほどいていきます。

Vが見えたら反対側が表です。

表がはっきりわかったら、下の項目を見ながら直線縫いだけをほどいていきましょう。

2本糸のロックミシンのほどき方について

今回調べる中で2本糸のロックミシンのほどき方について、確実に「これだ!」という答えを見つけることはできませんでした。

ただ、2本糸のロックミシンの縫い目の画像は見つけることができ、その縫い目を観察すると、2本糸の場合も表がUの字、裏がVの字の縫い目になっています。
このVの底の部分だけが生地を貫通しているので、Vの糸だけを解けば2本糸のロックミシンの縫い目も解けるのではないかと思います。

表から見てVの底の部分は、Uの底を留めている直線縫いの糸です。この直線縫いを一目ずつほどいていけば、2本糸のロックミシンの縫い目もほどけると思います。(ピーッと引っ張ることはできないと思いますが緩い縫い目なので目打ちなどでピッピッピッと簡単にほどけるはずです)

気持ちよく糸を引き抜くコツ〜4本糸ロックミシンのほどき方〜

ここからは実際にロックミシンの縫い目をほどく時のちょっとしたコツをご紹介します。

ポイント①10cmおきにほどく

先ほど解説したように、うねうねした糸は生地のふちにかぶさっているだけで

縫い止めているのはシンプルな直線縫いです。

糸の張りも緩めなのでスルーっとほどけそうに見えますが

実際には繰り返しの洗濯や摩擦によって繊維の絡みがあったり

生地と糸との接地面で摩擦が発生していたりして、スムーズにほどけないこともあります。

そのため、いざ縫い目をほどく時には”10cmおきに”ほどいていくことをおすすめします。

ポイント②徐々にギャザーを寄せていく

直線縫いの糸を切って最初の3〜5目をほどくと、糸がつまめるようになると思います。

でもこの糸をそのまま引っ張っても、まだ摩擦が強くて抜けません。

この糸を引っ張るとその隣2〜3cmにギャザーが寄ります。

このギャザーをさらに隣へしごいていくと最終的に

10cmおきに切った反対側の端の直線縫いが抜けます。

このように2〜3cmおきに寄せたギャザーを少しずつ移動させていくと

絡まることなく簡単にロックミシンの縫い目を縫い目をほどくことができます。

ポイント③途中までしかほどかない時は、残す糸の長さに注意

一辺の縫い目全てを解くのではなく途中までを解く場合は

残す縫い目の端処理をどうするのかを考えなくてはなりません。

残った縫い目の糸端が新たな縫い目にかかる場合は特に問題はありませんが

切りっぱなし、ほどきっぱなしで残る場合は、糸端がこれ以上解けないようにする必要があります。

このリメイクの場合、下の点までで止めたいので遠い位置からほどき始めて長く糸を残します↓

この場合は糸を長めに残して結んでしまうのがおすすめです。

上のようなコツを使ってロックミシンの縫い目を解いていくと

糸が切ることなく長ーく残すことができると思います。

このほどいた糸を最低でも10cmほど残しておくと、素手でも簡単に片結びをすることができます。

ポイント④下側の直線縫いが見つらい時の見極め方

ここまで簡単に「直線縫いをほどく」と言い続けてきましたが

とは言っても細かいロックミシンの縫い目の中から直線縫いを見つけ出すのは難しいです。

ここではロックミシンの縫い目の中から直線縫い、特に下側の直線縫いの見つけ方について解説します。

4本糸のロックミシンの場合、上側の直線縫いははっきりと見えますが

下側の直線縫いはU字の底と重なってどちらがどちらなのか分かりにくいです。

3本ロックの場合は下側の直線縫いしかありませんから、こちらも分かりづらくなっています。

この下側の直線縫いを見極めるには”三角形△”の隙間を探します。

ロックミシンの縫い目を表からよーく見ると

U字が2つ並んだ底 UU と直線縫いの糸 __ でできている三角形 △ があるんです。

この三角形の下の辺だけを救うように目打ちやリッパーを入れると

うねうね糸を切ることなく、直線縫いの縫い目だけを切ることができます。

Tシャツの”裾”はロックミシンじゃない⁈カバーステッチのほどき方

ちなみにTシャツの裾や袖口をよく見ると、端を折り返して2本の直線縫いが並行に走っているような縫われ方をしています。

これはカバーステッチと言って
ロックミシンとはちょっと違いますが簡単にほどけます。

カバーステッチの縫い終わり部分から並行な直線縫いを4〜5目ほどきます。
裏返してうねうねの糸を引っ張ると、なんとピーッとほどけていくんです。
繊維の絡まりがあって止まってしまった場合は、すでにほどけた糸を切ってそこからやり直します。

逆に言うと簡単にほどけてしまうので、カバーステッチの縫い目を残しておきたい場合は確実に端処理をする必要があるんです。すぐほどけてしまうという性質上、糸を結んだりはできないので、上から直線縫いをしてこれ以上糸が動かないようにしてください。

また、縫い始めと縫い終わりは見た目では見分けがつかないので、縫う時の様子を想像して判断します。
このようにミシンの針に生地の右端を合わせ、直線縫いが表にくる縫い方をしているので、カバーステッチの縫い目を下にして置いた時、左端が縫い終わりということになりますね。

[まとめ]ロックミシンのほどき方が分かると、リメイクの幅も広がる

今回は4本糸、3本糸、2本糸、それぞれのロックミシンのほどき方を解説しました。

ほどいたTシャツは無料型紙を使って子供のTシャツにリメイクしたり

↓基本的なTシャツの型紙は無料でgetできます↓

違う色のTシャツと組み合わせたり

↓同じサイズ同士なら、ほどく箇所も少ないです↓

メンズのLLという大きい生地を生かしてワンピースにしたりしています。

大きなTシャツからTシャツやワンピースを作るなら

それぞれのパーツを少し小さくするだけなので、生地も無駄なく使えてとってもお得です。

中古なら300円や500円といった気軽に買える値段で買えちゃうので

ぜひお試しくださいね。

家庭用コンピューターミシンだけでもTシャツが縫える!

伸びるニット生地を縫う方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています!

↓ロックミシンがなくても大丈夫。伸びるニット生地を家庭用ミシンで縫うコツ↓
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