ミシンが楽しくなってたくさん縫いたくなると、たくさんミシン糸が必要ですよね。
どんな手芸屋さんにも必ずおいてあるミシン糸のシャッペスパンは
普通の厚みの生地用のミシン糸の場合、長くても1巻700mです。
でも、もっと長い”工業用ミシン糸”ならミシン糸の購入頻度が少なくなるし、節約にもなるんです。
ただし、当然ながら家庭用コンピューターミシンの上糸立てには入らないので工夫が必要です。
この記事では工業用ミシン糸と家庭用ミシン糸の違いと
家庭用コンピューターミシン工業用ミシン糸を使う時のポイントをご紹介します。
家庭科レベルで簡単リメイク服では
・おうちにある家庭用コンピューターミシン(手縫いのみのリメイクもあり)
・小学校の時に揃えた裁縫セット でできる
本当に着られる”家庭科レベル”のリメイク服の作り方や洋服のお直し方法をご紹介しています。
工業用ミシン糸って何?家庭用と何が違うの?
実はこんな大きな糸でも家庭用ミシンで使えるんです。メリットも!
家庭用コンピューターミシンで一番使うのが、このシャッペスパンミシン糸。
普通の厚みの生地用の60番の糸の場合、200m巻きの小さいものと700m巻きの大きなものがあります。
このくらいの大きさまでなら、元々ついている上糸立てにしっかりセットすることができます。
でも、ミシンが楽しくなってくると思うのですが
糸、全然足りません。このくらいだとすぐに使い切ってしまいます・・・
そんなときに欲しくなるのが、1巻2700mもある大きなミシン糸!
工業用と書かれていますが、実は家庭用ミシンでも使えちゃうんです。
ミシン糸の構造に違いはあるの?故障の心配はない?
家庭用として販売されているミシン糸と工業用の太巻きのミシン糸に構造上の違いはありません。
ソーイング用の糸の構造には”右撚り(より)”と”左撚り”の2種類があり
手縫い用が右撚り、ミシン用が左撚りと決まっているんです。
耐久性や針の貫通力、スピードや正確性など家庭用ミシンと工業用ミシンでは大きな差がありますが
”生地を縫う”というミシンの仕組み自体は同じ、ミシン用の糸ならその構造も同じなんです。
お値段もとってもお得です。
下の短い家庭用ミシン糸の方が短いのに高いですよね・・・
メーカーが違うので完全に同じではありませんが同じ60番太さで普通の厚みの生地用です。
工業用ミシンは家庭用ミシンと比べて圧倒的な馬力と速さがあります。
その工業用ミシンで使用することを想定した工業用のミシン糸は、家庭用に比べて耐久性もあるんです。
それを考えると「もう工業用ミシン糸だけで良くない?」と考えてしまうくらいですよね?
工業用と家庭用を上手に使い分けるのがおすすめ
それでも家庭用ミシン糸には大きなメリットもあります。
それは”必要な時に必要な分だけいつでも購入することができる”という点です。
いくらソーイングが趣味になってたくさん縫うようになっても
月に何千着、何万着も作る工場と比べたら明らかに使う頻度は少ないですよね。
しかも同じ色の糸だけを何巻も使うわけではなく、ほんの少ししか使わない色の糸もあります。
家庭用ミシン糸は短い長さで購入できるので、必要な分だけ用意することができますね。
またその色や品質も、いつでも同じものを選ぶことができるというのもメリットです。
工業用ミシン糸にも”大手ブランド”といったものがありますが
1巻ずつ購入する一般消費者では、なかなかいつでも同じメーカーのものを購入するというのは難しいです。
その点家庭用ミシン糸は一般向けの流通が確立されているので
Amazonや楽天の検索にもすぐヒットしますし、手芸店では必ずおいてあるので
いつでも同じ色、同じ品質のものを買い足すことができるのです。
また、糸自体も経年劣化はするので
工業用ミシン糸で用意するのは基本色だけにしておくのがおすすめです。
私も生成色と黒だけ工業用ミシン糸で用意しています。
長い工業用ミシン糸を数巻きと小さな家庭用ミシン糸をたくさん。
これくらいならお家でもしっかり収納できるのでおすすめです。
工業用糸を家庭用ミシンに使うなら”環境”を整えるのが大切
では、実際に工業用ミシン糸を家庭用コンピューターミシンで使っていきたいのですが
当然ながらこの大きさになると家庭用ミシンの上糸立てには入らないので、ちょっとした工夫が必要です。
ミシンの性能に影響しない正しい作動環境を作ってあげましょう。
家庭用ミシンの設計時に想定されていない位置に糸を置くことになるので
糸調子に影響してくる可能性もあります。
大きな糸を使う場合は念の為、セットした後に試し縫いをしましょう。
工業用ミシン糸専用の糸立て台(スプールスタンド)
このような大きなミシン糸を使うとき専用の糸立て台というものがあります。
家庭用ミシンの横に置くだけで簡単に太巻きの糸を使うことができるので便利です。
特徴は下の黒い土台の部分が”鋳物”でできている点です。
とても重たいのでミシンの隣に置いておいても
振動や糸が引っ張られるという力が加わっても踏ん張ってその場に止まっていてくれます。
工業用ミシン糸を横からよく見ると、台形のような下が太く上が細い構造になっています。
これは上に向かって糸を引いていくと自然と解けていくことを想定した作りで
実際この工業用ミシン糸を使用する工業用ミシンやロックミシンなどは
一旦高い位置まで糸を持ち上げてからミシンに通す構造になっています。
家庭用コンピューターミシンで工業用ミシン糸を使う場合も
できる限りこの構造に近い使い方をしてあげるのが、ミシンに負担をかけない使い方かなと思います。
ミシンを都度しまう時は手間が増えてしまいますが、専用アイテムなので使いやすさは抜群です。
マグカップとクリップで代用
取り急ぎお家にあるものだけでなんとかしたい場合も
糸立て台と同じように糸がストレスなく進むルートをしっかり作ることが大切です。
個人的にやってみて準備も簡単できちんと作動してくれるなと感じたのが
マグカップとクリップを使う方法です。
マグカップの大きさに注意
マグカップはミシンの右奥にセットします。
太巻きのミシン糸のがすっぽり入り、さらに5mm〜1cmほどの余裕があるものがおすすめです。
例えばどんぶりのような余裕のありすぎるお皿だと
縫っている最中ミシンが糸を引く力で糸巻きが大きく揺れ、どんぶりから飛び出してしまうことがあります。
糸巻き自体が動いてしまうと、糸巻きの重さによる遠心力で上糸に過剰なテンションがかかってしまい
糸調子が乱れる可能性もあります。糸が切れてしまう可能性もあります。
逆に工業用ミシン糸の直径ギリギリのコップを使うと
使い始めの糸はコップと巻いてある糸に挟まれ擦れながら出ていくことになるので
余計なテンションがかかりますし、糸自体も擦れて傷がつき切れやすくなる可能性があります。
またマグカップ自体に重みがないとミシンの振動や糸巻きの動きに耐えられないので
ある程度どっしりしたマグカップだとなお良いですね。
背が低めなジョッキなどでも良いかもしれません。
クリップは糸通りが滑らかなもの
クリップはしっかり挟み込んで振動に耐えられるもの、上に糸が通る穴が空いていることが条件です。
金属製の目玉クリップだと、目玉の部分がギザギザしているものが多く
糸が通る際削れて切れてしまうこともあるのでなるべくツルッとした手触りのものがおすすめです。
ダブルクリップのように糸が通るスペースが大きい場合は
マステなどを巻いて糸が通る範囲を狭めておくと安定します。
クリップは下糸を巻くときに使うボビン立ての部分にセットすると良いかと思います。
ミシンによってパーツの位置が変わるので
もっと自然に糸が通る位置にクリップを留められるような出っ張りがあればそちらの方がいいですね。
ない場合はボビンを巻く部分の位置は大体共通なのでこちらを使用してみてください。
クリップ1つでは角度が急すぎるかなぁという時はクリップの数を増やしてみてもいいですね。
家庭用と工業用ミシン糸、違いを見分けてお得なミシンライフを
今回は家庭用ミシン糸と工業用ミシン糸の違いとお得な使い分け方法
家庭用コンピューターミシンで工業用ミシン糸を使う時の
具体的な工夫と専用アイテムについて解説しました。
2700mというとすご〜く長く聞こえますが、ミシンが楽しくなるとあっという間です。
おうちでの趣味なら、できるだけ節約して気持ちよく続けたいですね。
私は専業主婦でなかなか趣味にお金は出せないので
ほかにもいろいろ工夫をして、ミシンでリメイク服を楽しんでいます。
古着から生地やパーツを取るとお安くイメージ通りの服が作れるのでおすすめです。
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