どんなに苦手でも、親になるとどうしてもやらなきゃいけない針仕事が発生します。
体操服にゼッケンをつけるのもその一つ、毎年付け替えなければならないという学校もありますよね。
せっかくなら運動会でも映える、カッコいい体操服にしてあげたい!
そこで、おうちにある道具だけで
縫い目が表から見えない、縫い目の荒さが目立たない、手縫いでできるキレイな縫い方をご紹介します。

家庭科レベルで簡単リメイク服では
・おうちにあるミシン(手縫いのみのリメイクもあり)
・小学校の家庭科の授業で用意した裁縫セット でできる
本当に着られる”家庭科レベル”のリメイク服の作り方や洋服のお直し方法をご紹介しています。
材料と道具〜縫い目が目立たないゼッケンの縫い方〜
針と糸(ミシン糸でOK)
ごく普通の縫い針と縫い糸で問題ありません。
糸はミシン糸でも大丈夫です。体操服の色に合わせて用意してください。
まち針

安全ピンでも問題ありませんが、お裁縫的にはまち針の方が使い勝手がいいですよ。
頭が耐熱ガラスでできたまち針は、つけたままアイロンがかけられるのでおすすめです。
フリクションペン

元々裁縫箱に入っているチャコペンでも問題はありませんが、おすすめしたいのがフリクションペン。
アイロンの熱でインクが消えるので、最近ソーイング界でも注目のアイテムです。
筆記用途では少し太めな0.7mmがお裁縫には使いやすいと思います。
クリアファイル(使い古し)
多少傷ついても問題のない使い古しのクリアファイルを用意してください。
体操服の中に入れて背中側まで縫ってしまうことを防ぎます。
針で傷ができても問題がなければ、雑誌などでも大丈夫です。
①ゼッケンの位置を決める〜縫い目が目立たないゼッケンの縫い方〜

去年のゼッケンの跡が残っているならそのまま同じ位置につけちゃいましょ!
一度位置を決めてしまえば来年からはラクです(´▽`)
1.子どもに実際に体操服を着てもらう
まずはわかりやすいので本人に体操服を着てもらいます。
できればズボンも着てもらって、体操服の裾をインした時の位置も確認したいですね。

ゼッケンを胸に当ててみて、上過ぎずまたインして隠れてしまわないか、位置を確認しましょう。
2.フリクションペンで位置を印付け(まち針は危険なのでNG)
大体の位置がわかったらフリクションペンでさっと印付けをします。
体操服を着せたまままち針を刺すのは怖いし、気をつけて脱いでと言っても子供には難しいです。
細かい位置は後で微調整するので、とりあえず大体の位置を直接体操服に書き入れます。

フリクションペンは65℃以上の熱が加わると透明になるインクを使用しています。
アイロン(化学繊維でアイロンが難しい場合はお湯入りのマグカップでも)で消えるので安心です。
それでもインクが残ることが心配な場合はゼッケンのほんの少し内側に線を入れるようにしましょう。
3.体操服を平置きに、クリアファイルを入れる
体操服を脱いでもらったらテーブルや床などに平置きにして、中にクリアファイルを差し込みます。

平らな机等で作業すると、ゼッケンをピッタリと体操服に密着させることができてキレイに仕上がります。
クリアファイルはそこまで簡単に針が通らないので
針が当たった感覚が見なくてもわかり、背中側の記事まで生地まで縫ってしまうことがなくなりますね。
ゼッケンの周囲が全てカバーできる位置にクリアファイルが来るようにしましょう。
適当なクリアファイルがない場合は
なるべく目の詰まった(段ボールのような空洞がない)厚紙でも大丈夫です。
4.左右のバランス確認、仮止め
先ほど印をつけた位置にゼッケンを置き、左右のバランスや傾きがないかを確認します。
左右均等に真ん中に置けているかの確認は、脇の下の縫い目からの距離を測るのが一番近くて楽です。
左右とも同じ長さになっているかを見てみましょう。

水平におけているかを確認したいときも脇の下の縫い目がちょうどいいです。
小学生の体操服なら脇の下から反対側の脇の下に30cmものさしが渡せると思うので
そこでできた水平線に並行かどうかをチェックすると、簡単に傾きがない水平に置けているかわかります。
しっかり位置が決まったらまち針で四隅を固定します。
長い方の辺も、縫っているうちにズレることが多いので留めておくといいですね。
②コの字とじで縫っていく〜縫い目が目立たないゼッケンの縫い方〜
”コの字とじ”とは?|覚えておこう!糸が見えない縫い方
コの字とじとは、カタカナの”コ”を並べたような縫い目になる縫い方のことで
表から縫い目を見せたくない部分の縫い合わせに使う、手縫いの縫い方の一つです。

主に内布付きのカバンやぬいぐるみなど
返し口を作って表に返してから、最後にその返し口を縫い閉じるときに使います。
難しく感じますが、縫い目は結果的に裏からなみ縫いをしたのと同じ仕上がりになるので
とてのシンプルでさまざまな作品作りに応用できます。
今回はこの縫い方を利用して、表から目立たない縫い目を作っていきます。
1.糸の先を玉結びして、ゼッケンの折り返し内側に隠す
玉結びした糸端はゼッケンの端の2つ折り、もしくは3つ折りした折り山の内側に入れるようにします。
体操服側からスタートしてもいいのですが、ゼッケンの方が伸びない素材なので
ピンッと張って縫い始めやすくおすすめです。

縫い始める位置はどの辺でもいいのですが角ではなく辺の途中がおすすめです。
角は後で説明するように丈夫になるように2重に縫うので
そこに玉結びの厚みまで出てしまうとさすがに生地の凸凹が肌に触れて気になってしまうんです。
2.すぐ下の体操服に垂直に針を刺す
玉結びがきちんと折山の端に来たことが確認できたら
そのすぐ下の体操服生地に垂直に針を刺します。

この時、例え1mm以下のズレであっても
ズレて針を刺すことが癖になったまま進めてしまうと、ゼッケン全体では大きなズレになってしまうので
確実に垂直の位置に針を刺すようにしましょう。
3.3〜5mm横に移動して針を出し、折山の縁を外から刺す
体操服側の生地に糸を通したらそのすぐ真横、3〜5mmの位置に針を出します。
この幅が大きすぎると指が引っ掛かるなどして糸が引っ張られて
巾着のようにクシュっとゼッケンが縮んでしまったり、糸が切れてしまったりすることがあります。

体操服側から糸が全て出たら、またすぐ真上のゼッケンを縫います。
真上のゼッケンの折山に針を水平に添わせて、折山の淵にだけ針を刺します。
針を通す、というよりその部分だけ”すくう”というイメージです。
4.この流れを繰り返して、ぐるりと一周
折山の縁の中を通して、また3〜5mm真横から針を出します。
これをぐるっと一周全ての辺を縫い終えるまで続けましょう。

玉留めもゼッケン裏に隠すと、さらにきれいに見えますよ。
キレイに仕上げるコツ!〜縫い目が目立たないゼッケンの縫い方〜
3〜5cmごとに生地を軽く引っぱって、縮んでいないか確認
3〜5cm縫うたびに体操服とゼッケンを一緒に軽く引っ張って
巾着のようにキュッとギャザーを寄せてしまっていないか、縮めてしまっていないか確認しましょう。
(必ず次で解説する角や縫い終わりの玉留めの前に行ってください)
逆に引っ張りすぎると体操服の方だけ伸びて糸が緩み過ぎてしまいます。
胸の位置はあまり伸び縮みしないので、ゆとりを入れる必要はありません。
あくまで”伸びていない時の体操服”とゼッケンがキレイに重なっていれば大丈夫です。
角や縫い終わりは2回縫っておくと安心
角や縫い終わりは、普通の縫い目より小さい1〜2mmでぐるぐると2重に縫っておくと安心です。

ほつれにくくなりますし
上の項目でキレイに伸ばしたゼッケンが、再び寄ってしまうのをそこで止めることができます。
[まとめ]ビシッとカッコいいゼッケンで運動会を!
今回は”コの字とじ”でできる縫い目が目立たないゼッケンの縫い方をご紹介しました。
コの字とじは糸が表に出にくく、縫い目の荒さも目立たない縫い方です。
おうちにある裁縫道具だけでできるので、家庭科レベルでも充分カッコよく仕上がります。
運動会や体育の授業でお子さんが自慢したくなるような、カッコいいゼッケンにしてあげてくださいね。

幼稚園や保育園、小学校のアイテムは
それぞれ指定が細かくてお裁縫苦手ママでも”どうにかしなきゃいけない”という状況になりがちです(^◇^;)
家庭科レベルの裁縫道具と工夫で乗り切るアイディアをご紹介しています。
人気ブログランキング
コメント