ズボンのウエストを広げる方法!自分で出来る本格的ウエスト”出し”。

おなおし

ズボン、特にスラックスのウエストは自分で広げることができるんです!

家庭用コンピューターミシンで、また根気よく縫えば手縫いでも不可能ではありません。

ズボンのお尻の部分を裏返してみてください。

こんな風にここだけ縫い代が多めに残っていませんか?

実は多くのビジネス用スラックスなどは最初から”お直し前提”で作られていて

この縫い代が多めなズボンは、自分でもウエストを大きく広げることができるズボンなんです。

洋服のお直しやさんでは「ウエスト出し」と呼ばれるこの作業

お店によっては2000円くらいかかる作業ですが、実は”直線縫い”1本だけでできます。

そんな、ズボンのウエストを広げる作業は、お家で自分で仕上げて節約しちゃいましょう!

ズボンのウエストを自分で広げることができるズボンの見分け方

お尻の縫い代がたっぷり残っているズボンなら自分で広げられる

通常ズボンをはじめ洋服を作るときは

約1cmの縫い代を均等につけて生地を裁断していきます。

ところがウエストを広げることができるズボンは

股の中心を少し過ぎたところからベルト部分まで、3〜4cmと多めの縫い代が付いているんです。

またウエストのベルト部分は通常ズボン本体部分が出来上がってから

そのウエストまわりにピッタリあった長さのベルト生地を用意して縫い付けていくものですが

ウエストを広げることができるズボンは

先にズボン本体の生地とベルト生地を縫い合わせてから

最後に内側に折り返してしつけぬいで留めているような仕上げになっています。

現在、紳士服店で販売されているようなスラックスは大抵このような作りになっていて

このようなズボンはお店に頼まなくても自分でウエストを広げることができるんですよ。

広げられる最大値は?

では実際にはどのくらいウエストを広げることができるのでしょうか。

今回はメンズスーツのスラックス

購入店舗は不明なものの日本メーカーが作っているスラックスを使って解説していきます。

お尻の縫い代を見てみると

股の近くは通常通りの1cm程度の縫い代でそこから段々と縫い代が広がり

後ろポケットの辺りからウエストベルトの部分で最大の幅になっています。

この場合ポケットの下端部分の縫い代は1.5cm、ウエストの一番上の部分の縫い代が4cmありました。

新しい縫い代を1cm取ることを加味すると、

最大でポケットの下端1cm、ウエスト部分で6cm、広げることができそうです。

左右にそれぞれ多めにとった縫い代があるので

縫い代の長さ×2の長さまで広げることができるんですね。

ズボンのウエストを自分で広げるための材料と道具

いけだゆみ
いけだゆみ

家庭科レベルで簡単リメイク服では

おうちにある家庭用コンピューターミシン(手縫いのみのリメイクもあり)

・小学校の時に揃えた裁縫セット  でできる

本当に着られる”家庭科レベル”のリメイク服の作り方や洋服のお直し方法をご紹介しています。

必要最低限の裁縫セットとは>>>

普通地用ミシン糸

ズボンの色に合わせて通常のミシン糸を選びます。

全て見えない裏側を縫うので、そこまでしっかりと合わせる必要はありません。

でも、例えば黒のスラックスに白の糸で縫ってしまうと

さすがに生地の隙間から見える糸が目立ってしまいますよね。

紺のズボンに黒の糸、くらいの同系色になっていれば問題ありません。

ミシン針は、ミシンを買った時についていたような普通地用のミシン糸で大丈夫です。

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リッパー

元の縫い目をほどくときに便利なのがリッパーです。

剣先で縫い目を拾ったらそのまま奥にスライドさせて糸を切ることができます。

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だたし、この縫い目を拾うときに

生地の繊維まで拾ってしまうと、生地まで切れてしまうので注意が必要です。

基本的にはどこか一目切れば順々に解いていくことができます。

奥の刃を使うのは最低限の回数で問題ありません。

目打ち

リッパーを使うのが怖い場合は、目打ちと糸切りばさみのセットがおすすめです。

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完璧に縫えるまで、何度も解いては縫いを繰り返す洋裁の専門学校などでは

こちらの方が一般的なようですね。

目打ちと糸切りばさみを持ち替えるのが面倒ではありますが、生地を傷つける心配はありません。

ズボンのウエストを広げる時は”ほどく前に縫う”

ベルト部分を解いて一直線の縫い目を見つける

それでは実際の作業です。

まずはウエストベルトの裏側のしつけ糸を取り除きます。

今回のスラックスの場合、ポケットの内布に縫い付けてあるしつけ糸が4ヶ所

ウエストベルトの裏地をめくった奥に3ヶ所、しつけ縫いをしているところがありました。

同じ場所に2〜3回糸を通してあるだけなので、糸切りばさみでカットするだけで簡単に取れます。

しつけ糸を取ると、最低限このように縫い代を平らに広げられるくらいになっていると思います。

このように一直線のまっすぐな縫い目が見えるように広げます。

作業しやすいようにアイロンをかけて折り目を消します。

このとき、後ろ側の生地にシワがよったりずれたりしないように気をつけてください。

上の布と下の布にズレがあると

新しい縫い目を作った時に左右の生地量が左右対称にならないからです。

広げたい大きさを決めて丈夫に縫う

新しい縫い目を決めていきます。

今までの縫い目は縫い目は縫ったあとにほどきます。

そのほうが縫いズレが起きにくいです。まち針の代わりになります。

今回は1cmの縫い代を残して最大限広げられるところまで広げたいと思います。

わかりやすいように、縫うラインをチャコペンで描きました。

↓チャコペンって細かく描けないしすぐ消えちゃうし・・・↓

ミシンに慣れて1cm幅をキープしながら縫えるなら書かなくても大丈夫です。

↓まっすぐ縫うためには、チャコペンの仕上がり線がない方がいいこともある?!↓

縫うラインが決まったら家庭用コンピューターミシンで縫っていきます。

元々の縫い目を見てみると、普通の縫い目よりも丈夫に縫われているのがわかるかと思います。

お尻の部分は他の部分と比べて力がかかりやすいので、ほつれてしまいやすいからです。

今回の新しい縫い目も丈夫に縫っていきましょう。

三段縫いが搭載されているミシンなら三段縫い

ないミシンの場合は一度直線縫い縫った後、もう一度同じ場所を直線縫いして二重にします。

最後の数目は、股の真ん中に続く元の縫い目と重ねておきましょう。

元の縫い目がこれ以上ほつれるのを防ぐことができます。

重ねるときはこのプラレールのターンアウトレールのような感じで

最後の数目を元の縫い目に沿わせるように重ねると

表に返した時に凸凹のない綺麗な仕上がりになります。

縫い目を解くとあら不思議!ズボンのウエストだけが広がるんです!

生地を傷つけないように元の縫い目を解く

新しい縫い目が完成したら、元の縫い目を解いていきます。

縫い目をほどくとき、糸を切るのは最低限の回数にします。

生地が破れてしまっては取り返しがつかないので、刃物が触れる回数を極力少なくしたいからです。

リッパーの先を使ってまず最初の一目をすくいます。

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このとき、上手くすくえないようならすぐに別の目に移りましょう。

無理してトライし続けると、間違えて生地の繊維まですくってしまうことがあるからです。

怖い、難しい時は

縫い目を切るのは糸切りばさみ、縫い目をすくうのは目打ち、と使い分けます。

完璧に縫えるまで、何度も解いては縫いを繰り返す洋裁の専門学校などでは

こちらの方が一般的なようですね。

目打ちと糸切りばさみを持ち替えるのが面倒ではありますが、生地を傷つける心配はありません。

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表から確認してアイロンをかける

ここで表を確認してみます。

このようにV字に跡がついている中の部分が、さっきまで大きい縫い代として裏側にあった部分です。

この分だけズボンのウエストを広げることができました。

当て布をしてしっかりめにアイロンをかけて、跡を消します。

裏側の縫い代は開いてからアイロンをかけると、左右とも平らになって着心地が良いです。

なかなか消えない場合、または元の縫い目の針穴が見えてしまう場合は、一旦洗濯してから

半乾きの状態でアイロンをかけると、しっかりと繊維が正しい位置に戻り目立たなくなります。

お家で洗濯できない場合は、この部分だけ霧吹きで湿らせてからアイロンをかけてください。

ベルトを元に戻してしつけぬい

最後にウエストベルトの裏地を折り返して、しつけ縫いをして元に戻します。

元のしつけ糸は目立たないように生地の内側で玉止めしてありましたが

気にならないようであれば見える位置で玉止めをしても問題ありません。

これでズボンのウエストを自分で広げる、本格的な”ウエスト出し”が完成しました!

ちょっとハードル高い・・・大事な服はプロにお願いしたい・・・

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ズボンのウエストを自分で広げる方法、まとめ

今回はズボンのウエストを広げる方法、本格的なウエスト”出し”のやり方をご紹介しました。

せっかく家庭用コンピューターミシンでもできるような作りになっているんですから

ズボンのウエスト出しは、お家でやらなきゃもったいないなぁと思いました。

構造さえ理解すれば、ごく簡単な直線縫いでできる作業なので

「ちょっとお腹がキツイなぁ」という時、ズボンを買い換える前にぜひ試してみてくださいね。

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コメント

  1. Bothok Laron より:

    I like the efforts you have put in this, regards for all the great content.

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